フッターマン OTL AMP の製作

フッターマン H-3 OTLアンプ の調整法

フッターマン OTL-3 製作(8)

フッターマン OTL-3 製作(8)

 

無事にL/Rとも働くようになりましたが、まだ問題が残っていました。それは電源スイッチとなっているパワーリレーとスロースターターのことです。

 

写真:もとからついていた松下のパワーリレー、左はまだましだが、接点はボロボロ、右はカバーもスパークで黒くなりまったくダメに。接点を磨いてよみがえらないかとも考えたが、右側はそれ以上に悪くなっている。これまでのテストではこのリレーは使わないで、スライダックでAC100Vを徐々に上げて電源投入していた。

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これは当初からわかっていたことなので同じリレーを探したが、この松下のパワーリレーは既に生産中止で代替品もなく新品の購入はできませんでした。大阪の中古部品屋T商店にも問い合わせましたが、在庫なし、めったに出ないとの返事でした。

代品として他社パワーリレーを検討したがソケットが大きすぎて場所的に取り付けられない事と、接点容量が不足なので代替品には一寸無理がありました。

 

もう一つは、電源ONのスロースタート対策、これは、元のアンプはスロースタートなしにいきなりAC100V電源がボンと入る。これでリレーとケミコンが危険にさらされているので、何とかしなければならない。

タイマーを付ければよいが、いつも使ってるタイマーは大きくて取りつかないので一回り小さいのを上記T商店で購入しこれを付けることにしました。

 

それで適当なリレーがないかと探してやっと見つけたのがこのリレー。

 写真:右側が見つけたリレー、大変頑丈そうで接点電流容量もすこぶる大きい。

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AC100Vの一次側(電源トランスの一次側)をこのリレー接点でon/offするので突入電流はかなり大電流になる。

写真:予備配線した交換用の新リレー2個

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最終的にタイマーとリレーはこの位置に取り付けホーロー抵抗はスロースタートー用、シャーシ背面にAC100VON/OFFのメインスイッチを取り付けた。

AC100Vの一次側(電源トランスの一次側)をこのリレー接点でon/offするのでかなりの突入電流になる。そのためスロースタート用ホーロ抵抗は大きめにし突入電流の減少を図った。

  

電源スロースタート動作としては、AC100Vメインスイッチを入れるとタイマーが働き、1.5分後にリレーがオンし、電源ONとなります。その間にAC100Vが徐々に上昇し安全に電源オンとなります。

このリレーはAC100Vリレーであるがうなりはなく静かにカチッと働く、なかなか優れものでした。ただし、どこのメーカ製か覚えていない。

注:このアンプの電源入力電圧はAC100V仕様となってます。

 

写真:配線がバラバラしてますが、この後にバインドしました。

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考えてみれば、5月中旬に落札、引き取りに行き、修理回復処置が終わったのは盛夏も盆を過ぎ8月17日頃となり延べ3か月を要しました。これで処置が終わり数日簡単に試聴しました。そして長時間安定動作の確認をしたいところですが、ファンがついているとは言え真夏のことで長時間運転はできないので秋を待っことにしました。