フッターマン OTL AMP の製作

フッターマン H-3 OTLアンプ の調整法

フッターマン H-3 OTL(2)

 

次に、真空管ヒーター点灯テストです。

 

DC電圧が出ないように、整流器のAC入力線は外しておきます。(配線時につながないで、テストしながら順に繋ぐのが良い)

本来ならヒーター配線が出来た時にヒーター点灯テストを済ましておきます。

 

真空管を挿し込んで、点灯の様子見ます。真空管メーカーによっては通電時にパッと明るく光るのがあります。特に松下製

しばらく監視して、光かたに変な事がなければ、OK、点灯してないなどがあれば、原因をたしかめます。点灯が確認できれば一旦真空管を全部外します。

 

さて、ここからが、本格的に動作確認しながら通電しますが急がず慌てずにゆっくりやります。

 

難しいのはここからです。配線に間違い無いと自信あれば、全部真空管を挿し込んでやっても良いですが、普通は順次やっていきます。

AC100Vはスライダックでゼロから徐々に上げていきます。

 

私の場合はおよそ次の順にします。

1.バイアス電源

下側のバイアス回路にトランスからの入力電圧をつなぎます。

テスターをバイアスVRのセンターにつなぎます。

最初はAC10Vにして、バイアス電圧が約1/10出るか確認したら、スライダックを徐々にAC90V程度まで上げて規定電圧付近になるのを見てバイアスVRを回して変化することを確かめます。同じことを下側の球g1の電圧も確かめ。LRについても同じようにします。VR位置は一旦-40V程度にセットします。

異常なければ、数分様子をみて、スライダックをゼロにもどします。

 

2.主電源を確認します。

トランスの260Vを整流ダイオードにつなぎます。

整流出力ケミコン両端子にテスターをつなぎます。

スライダックでAC10Vで、DC電圧が規定の1/10程度出ていることを確認後、スライダックを徐々に上げ

て、90VでDC電圧を確かめます。煙りが出たり異臭があればスライダックをすぐゼロにして原因を確かめ修正します。

つぎに上側用サブ電源のダイオードにトランスからの電源線をつなぎます。テスター(1)をダイオードの整流出力とアース間につなぎます。

スライダック電圧AC10Vにして、出力電圧が、1/10(主電圧+サブ)になるか、確認し、よければスライダックを徐々に上げてAC90Vに。そのとき、テスター(1)指示が主電圧+サブ電圧になる事を確かめる。ならなければ、原因を調べて直す。

 

テスター(1)は主電圧に繋いで置きます。

 

次からは必要な真空管を差し込みテストになます。

 

3.下側の球のsg定電圧を確認します。

真空管6EM7、VR150MTを差し込みます。別のテスター(2)を用意し、

6EM7ピン 番とアース間にテスターをつなぎます。電圧調整用VRは中央位置に。

スライダックをゼロから徐々に上げて90V付近で止めます、テスター(1)は前の電圧がでています。15〜20秒ほどするとテスター(2)の電圧が上がってきます。

VR150MTが点灯すると、テスター(2)の電圧指示が止まります。電圧調整用VRを回して規定電圧にします。この電圧が安定しなかったり、VRで電圧が上下しなければ、どこかに間違いがありますのて、配線を確かめ、正常に働くようにします。

このsg電圧は下側球LR共通になっているので、球のg2ピンにも同じ電圧がかかっていることを確かめます。

 

出力管のL側から通電します。

出力管電流を測るため、下側球のカソードとアースの間に1A電流計をいれます。

テスター(3)を用意し、上下球の中点とアース間につなぎます。

テスター(4)を用意し、上側球のg2と上下球の中点との間につなぎます。

L側の出力管4本と上側のsg電圧制御用球6BR7、5651/85A2とを差し込みます。

sg電圧用VRは中央位置にします。